授業参観

今日は午後から授業参観に行く予定でいたのに、娘に「あんまりきてほしくないな〜」と言われ、懇談会もないので初めて行かないことに決定した。5年生になってよく「来なくていい」と言う言葉を使うようになった。私が学校に来る日となれば、小躍りして喜んでいた時代はもう終わったみたいだ。普通の親はここで寂しさなんかを感じるのだろうが、私の場合、なにかやらなければならない仕事をサボるみたいな気分はあるものの、どこかでホッとしている自分もいる。子供の様子を見に学校へ行くという行為そのものがあまり好きになれなかった。後ろに立って授業をみる親の存在というのは、間違いなく先生を必要以上に緊張させ、子供たちをそわそわさせることを知っているから、なにかすごく図々しく首を突っ込んでいる気分になる。なのに運悪く、我が物顔で無神経にお喋りしているお母さんの隣に立ってしまった日には、一刻も早く帰りたい!と思ってしまう。娘が張り切って発表をした後、「どーだ!」と言わんばかりに私に振り返り目配せなどしようもんなら、一応ニッコリうなずいて見るものの、心の中では「頼むからいつも通りでいてくれ!」と叫んでいる。できることなら透明人間になるか、自分の存在を気付かれないように、警察の取調室みたいにマジックミラーの外からそっと覗きたいといつも思っていた。ともかく居心地が悪かった。今日は行かなくていいんだ、とホッとしている自分にちょっとがっかりしないでもないが、子供が望んでいる間はもれなく真面目に見に行ったのだからよしとしよう。ここまでの親としての義務は果たせたと思うことにしよう。私は子供には子供の、親の出る幕ではない世界があると思っているし(学校もそのひとつ)それはある程度保たれるべきだし、出来る限りしゃしゃり出たくない。・・・と言うわけでこれから先、娘が授業参観に来てということはもうないかもしれないな〜とボンヤリ考えている。家にいたって、私からとやかく言われることを疎ましく思っている年頃なのだからこの成り行きは当然だし、自然だよな。振り返ればほんの短い間だったけれど、私は充分楽しませてもらったと思っている。親子関係第二ステージ。これからは少し違う角度から見守っていこうと思う。