食堂かたつむり

秋にふさわしい、アーティスティックな映画です！富永まい監督の映画を初めて見たときは本当にどっひゃ〜と度肝を抜かれました。2006年の「ウール100％」（吉行和子さんと故・岸田今日子さん主演）。強烈でした。思いっきり色にこだわっていていて、潔く現実離れしていて、サイケデリックな富永ワールド。好きとか嫌いとかそういう次元でなく、他にはない独特の世界と言うものに圧倒されました。そして、「食堂かたつむり」予想以上にやはり強烈だった・・・。原作とはまた違った世界でした。CMやアートディレクションのお仕事をたくさんしている人だけに、徹底的に作られた空間。とにかく色鮮やか！カワイイ！見ていて楽しい！思わずそこに行きたくなるような世界です。お料理はもちろんサイコーに美味しそう。豚のエルメス。小説では喋らないけれど、映画では喋るのです。カワイイ声で憎たらしく・・・。もう一つ、映像になることで、より一層感じたことは、声を発さない人が醸し出す優しさと癒しの空気、不思議な存在感でした。柴咲コウちゃんも余貴美子さんも好きな女優さん。何度も言いますが、かなり独特です。心して見るべし！